努力し、頑張り続け、結果を出す人は周りが応援してくれる。それが価格を上げる本質なんだよ。
2016.12.4
Lily 代表:柳本 剛
ちょっと前に美容室の価格設定について記事を書きましたね。
僕自身は美容師としての料金設定は、もっともっと上げていくべきだと思っています。
なぜなら現状維持は衰退だからです。
料金を上げるというのは、責任とプレッシャーを高めることになります。
しかし、それと共に自分自身の成長にも繋がるわけです。
成長を止めてしまったら未来はないし、希望もヘッタクレもないわけです。
だから価格という自分自身の価値を、どんどん高めていくことに僕は大賛成です!
そして今は価格を上げることに対する逆風がまだまだ根強いのですが、そんな中でもしっかりと自分自身の成長と共に、価格を上げている方を僕は大いに尊敬しています。
それがまさに藤本啓太。通称フジもっちゃん。
フジもっちゃんはもともと熊本で美容師をしていました。熊本でも大きく結果を残し、売上も相当ありました。
でもフジもっちゃんが凄いのは、その熊本での実績や売上を全て捨て、30歳手前にして裸一貫で、東京で一から美容師をリスタートさせたことなのです!
いや、なかなかこんなこと出来ないでしょ?
美容師ってただでさえ、場所を変えることが難しい職種にも関わらず、熊本から東京に来て一からのスタート。
フジもっちゃんの本気度が伝わってきます。
さらに凄いのは、東京に来てからの1年間は資生堂のメイクアップスクールの名門、SABFA(サブファ)に入門。
ここで徹底的にヘアメイクを学び直します。
このバイタリティよ。。。すげーー。
そして約1年前から東京で美容師としてオールイン。
僕が以前働いていた業務委託サロン、「Real me」にて完全フリーランス美容師として活動を開始します。
『Real me』 https://real-me.me
そのたった1年での価格改定。
正直本当に頑張ったんだなって思います。
僕はフジもっちゃんが少しづつ結果を出していく、そのサクセスストーリーを知っているだけに、本当に感慨深いものがあります。
フジもっちゃんは今回の価格改定で、これまでの料金設定を大きく変更しました。
カット6500円→10800円
(約65%UP!)
縮毛矯正16500円→25920円
(約55%UP!)
パーマ16500円→25920円
(約55%UP!)
髪質改善8000円→10800円
(約30%UP!)
ムチャクチャ凄くないですか?
全ての料金が30%〜65%上がっています。マジで凄いと思います。
こんなの普通は怖くて出来ないですよね?
それでも挑戦し続けるフジもっちゃんを僕は尊敬するし、そんな姿勢の彼が大好きです。
だから僕もフジもっちゃんを精一杯応援するんです。
伝わってます?
こうやって努力し、頑張り続け、結果を出していく人には、たくさんの人が応援してくれるってこと。
価格を上げることに対して否定的な人って、きっと誰からも応援してもらえてないんだろうなぁって思う。
それは実際に行動に移し、経験した人にしかわからない世界があるからです。
だから僕は断言します。
フジもっちゃんはこれからも、もっともっと美容師として大成していくと。
ホントに素晴らしいよ。
3つの最低ライン
価格を大幅に改定するにあたって、僕は最低3つのことを成し遂げないと、価格改定は出来ないと考えています。
小難しい考えは捨て、この3つが最低ラインです。
◯顧客のお客様で予約を全て埋める
◯発信力、または影響力を持つ
◯人としての信用と信頼を得る
これらをクリアして、初めて料金を上げるに足る資格を得れるのです。
では1つ1つ考えていきましょう。
顧客のお客様で予約を全て埋める
これは誰でも理解出来ると思うんです。
1日中暇な人が料金を上げたいと言っても、お客様もお店のオーナーも誰も納得しません。
まずは自分の予約表を顧客のお客様だけで埋めましょう。
これ以上新規のお客様をご案内出来る枠がなくなって、初めて価格改定を考えるタイミングとなります。
「ただ価格を上げたい」、ではそもそも本質を見誤っています。
ちゃんとそこに需要がなければなりません。要するに自分自身に対して、お客様からの熱い支持がなければ成り立たないのです。
価格改定とはそもそもお客様ありきなのですから。
発信力、または影響力を持つ
いつの時代もこれはついて回ります。
昔はテレビ、雑誌、CM、新聞などありましたね。
それが今はブログ、Facebook、Twitter、インスタグラム、LINE、YouTubeなどがあります。
気付いている人はとっくに気付いていますよね?
昔は大金叩く必要があった媒体が、今は無料で誰でも使うことが出来て、しかもその種類も多岐に渡る。
使わない理由が見当たりません。
SNSに否定的なサロンや会社ってまだまだたくさんありますけど、僕からしたら「オワコン」状態です。
時代の変化に適応出来ないものは、文明でも生物でも生き残ることはありません。
いつまでも雑誌や単調な広告媒体などの、前時代的な手法に頼りすぎるのは非常に危ないと思います。
しっかりと時代を見極め、今1番響く方法を考えねばなりません。
とは言っても、本来美容師とは時代を追い、その最先端にいるべき存在です。
そんな時代の変化にも、上手に対応出来るのではないでしょうか。
人としての信用、信頼を得る
よく料金を変更出来ない理由として挙がるのが、「お店側が許してくれない」というものです。
確かに自分一人の判断で勝手に変えることは出来ないですよね。
お店やオーナー側に交渉出来るだけの、材料や結果がなければ難しいでしょう。
その一つの結果が、先に述べた「予約が顧客で埋まる」状況なのです。
その上で交渉出来るだけの信頼を得ていなければなりません。
「こいつの言う通りだな」「こいつがここまで言うなら信じてみよう」
そう言って、ちゃんと周りの人の信頼を得、周りに応援してもらえる環境を作ることは何より重要なことです。
お客様からも、「あなたのこれまでの頑張りを見てきている。だから料金が変わっても私は応援し続けるよ!」
そう言ってもらえてこその価格改定でなければなりません。
それらは全て、信用・信頼の証なのです。
信用や信頼は1日や1週間で築くことは出来ません。
毎日毎日少しづつ積み重ねていくものなのです。
そうやって日々の努力を継続できる人こそが、晴れて価格改定を行う資格を手に入れることが出来るのです。
どうだったでしょうか?
これらは価格改定に関しての一部ではありますが、最低でもこれくらいの条件がクリア出来ていなければ、料金を上げるなんてことは自殺行為です。
そうです。料金を上げることは全く以って、簡単なことではないのです。
ただ料金を上げた。ただ高くなった。
そんな単純な話ではないのです。
ちゃんとそこに至るだけの自分でなければなりませんし、周りからも自分が考えている以上に評価され、信頼を得ていなければなりません。
そういうあらゆる過程をクリアした者だけが、値上げという英断を下せるのです。
今回そこに到達したフジもっちゃんを、僕はずっと応援し続けます。
フジもっちゃん、ようこそ新世界へ!
柳本 剛