市販シャンプーとサロン専売品は何が違うの?
2016.2.4
Lily 代表:柳本 剛, 自宅での美髪ケア, 髪の傷みにお悩みの方へ
こんにちは!
くせ毛、縮毛矯正、ヘアケアの専門特化集団 表参道・青山の美容室Lily/リリィ代表
美容家の柳本です^^
Contents
市販品のシャンプーとサロン専売品のシャンプーはどう違うの?
よく市販品は洗浄力が強くて髪や頭皮にダメージを与えるから、髪や頭皮の事を考えるとサロン専売品が良いという話。
シャンプー解析サイトなどで成分がどうとか分析していたりしますが、では実際この2つのシャンプーの中身はどう違うのか?
ますは下の図をご覧下さい。
これは市販品のシャンプーの中身なのか?
それとも専売品のシャンプーの中身なのか?
是非考えてみて下さい。
答えは出ましたか?
答えは、
市販品、専売品のどちらも正解。
要するに市販品も専売品も中身の配合比率は、ほぼ同じようなものという事です。
それでは成分で比べてはどうか?
配合比率が近くても成分は全然違うのではないか?
考えてみましょう。
市販品、専売品ともに1番よく見かけるのは、
「水、ラウレス硫酸Na、…」
この成分表示が市販品・専売品ともに、最もポピュラーな並び順となります。
という事はですよ?
配合比率が似ていて、成分の8割〜9割を占めている成分も同じ(界面活性剤20%のうち10%〜15%がラウレス硫酸Na)
結果、
市販品も専売品もほとんど中身は変わらないという事実。
これ、僕も最近気付いたんですよ。
自分でシャンプー開発してて、「あれ?もしかして世の中にあるほとんどのシャンプーは、市販品も専売品ももしかして中身一緒じゃね?」って。
で、ちゃんと裏を取るために、シャンプー作ってる工場や研究員の方に、色々聞きまくってぶちゃけってもらったところ、
「ほとんど変わりません」
というお答えを頂きました。
僕の想像通りといった結論になりました。
が、しかし!
この話にはもちろん続きがあり、
「世の中にあるほとんどのシャンプーは中身にさほど差はありませんが、一部のメーカーや本気で研究して開発している美容師さんが作っているシャンプーの中身は少し違います」
それが下の図です。
一部のメーカーや、本気で研究して開発している美容師さんが作っているシャンプーの中身は、このようになっている物が多いそうです。
もちろんこの限りではないですけどね。
それでこの事実から分かる事は、大きく2つ
まず、成分だけ見ても配合比率までは分からないので、成分だけでシャンプーの良し悪しを測る基準には全くなりえないという事。
次に、市販品は洗浄力が強くて、専売品は洗浄力がマイルドで優しいというのも、実は正しいようで正しくないという事。
成分は分かっても配合比率までは分からない
例えばこんな2つのシャンプーがあったとします。
成分表示はどちらも「水、ラウレス硫酸Na」
でもこれって、全く別物のシャンプーですよね?
誰がどう見ても別物ですよね?
という感じに、成分だけでは配合量まで知る事は出来ないため、そのシャンプーの作り手の意図までは汲み取る事が出来ないので、成分表示は参考程度でいいと思うのです。
あと「ラウレス硫酸Na」が悪い成分だと悪者にされまくっているのですが、ラウレス硫酸Naってメッチャ優れた活性剤ですよ?
だから世の中のこれだけのシャンプーに使用されまくっているのです。
日本だけでなくて、世界中で最もシャンプーに使用されている活性剤です。
てことは、世界中で使用されている皆さん自身が、ラウレス硫酸Naの安全性を実証しているという証拠です。
論より証拠という事ですね。
ラウレス硫酸Naが配合されているシャンプーを使って、頭皮が痒くなったとかの話もありますが、そういうのはほとんどの場合、別の成分が原因の事がほとんどです。
その話はまた別の機会にでも。
市販品は洗浄力が強くて専売品はマイルド?
確かにこだわりを持って作っているシャンプーは、洗浄成分もマイルドなものが多いです。
ですが、洗浄力に大きな変わりってあるのかな?
この図を見てもらえると分かると思うのですが、
左は強めの洗浄成分だが配合量が少ない。
右は弱めの洗浄成分だが配合量が多い。
洗浄力が弱い成分でもこれだけの配合量があると、洗浄力はそれなりに強い事が想像に難しくありませんし、洗浄力が強い成分でも配合量が少なくなればそれだけ洗浄力も弱まります。
てことは、どっちもどっちじゃない?笑
よく言われているのが、洗浄力の強いシャンプーは刺激が強いから髪や頭皮に良くない。
もしそれが本当なら、その逆もまた然りだと思います。
要するに、洗浄力が弱くても洗浄成分が多く配合されているシャンプーは刺激が強い。
ともなりますよね?
ですので、市販品は刺激や洗浄力が強く、専売品は低刺激で洗浄力がマイルドとは一概には言えないという事になります。
ではどのようにしてシャンプー選びをすればいいのか?
皆さんが知りたいのはここですよね。
成分分析も参考程度にしかならず、配合量も分からない。
しかも市販品も専売品もほとんどのものは中身が一緒。
「じゃあ私の髪には一体どのシャンプーがいいの!!」ってなりますよね^^
もちろんこれまでお見せした図以外の配合比率で、成分的こだわり抜いているシャンプーも世の中には存在します。
ですが、それは見かけや成分表示、宣伝文句では知る事が出来ません。
先ほど、「論より証拠」と言いましたが、僕たち美容師は髪の毛のプロフェッショナルであり、これまで様々なヘアケア用品を使ってきました。
ですので、美容師とは基本的に髪やヘアケアに関するプロで、知識や経験も豊富。
あなたがすべてをお任せしているその美容師さんは、あなたの髪の事を知り尽くしていると言えます。
そのあなたの髪を知り尽くしている美容師さんこそ、あなたの髪に最もベストなシャンプーを選んでくれると考えています。
万能なシャンプーなんてありません。
人それぞれ性格が違うように、髪質も全く違います。
あなたの髪質に合った的確なシャンプーやトリートメントを愛用する事によって、あなたの髪は見違えるほど美し扱いやすくなるでしょう!
是非あなたの大切な髪をいつもお任せしている、あなたの髪の事を第一に考えてくれる美容師さんに、あなたに合ったあなただけのシャンプーを選んでもらいましょう^^
柳本 剛