だけど、それでも美容をやる。なら世界に一人だけの美容師になろう
2016.2.7
Lily 代表:柳本 剛
こんにちは!
くせ毛、縮毛矯正、ヘアケアの専門特化集団 表参道・青山の美容室Lily/リリィ代表
美容家の柳本です^^
今日の朝、自宅を出ると。。
「うおおーー!!」
青学にたくさんの高校生の人だかり。
それはもうすごい人数です。
正門前でこんな感じですが、正門に向かうまでの道のりですら。
ディズニーランド状態。。。
これは大変だ。
今日は青学の一般入試。
高校生の皆さん、ぜひ頑張って下さい。
美容学校は定員割れが続く
この青学の盛況ぶりとは裏腹に、美容学校はここ数年ほとんどの学校は、定員割れが続いているそうです。
今の若い方たちは美容師を目指さないという事です。
それは少し寂しいようにも感じますね。
若い方たちが美容師に魅力を抱いていないという事ですもんね。
僕が美容学校に入学する時ですら、倍率はそこそこあったように思います。
もうすでにカリスマ美容師ブームは去っていましたが(というか美容学校に入るまでそんなブームがあった事すら知らなかった)、それでも美容師になりたがる人は多かったです。
ですがその状態は、そもそも少し過熱気味のバブルな状態だったのだと思います。
「ブーム」という流行
流行は一過性のものですから、流行が去ればすたれます。
そして現在はネットやSNSが情報の中心ですので、美容師のワークスタイルが世に知れる事になりました。
そうすると割とネガティブな情報が多く出回るようになり、若い方たちの美容師へのイメージは悪くなっていったように思えます。
人を幸せにするはずの美容師自身が「美容師やめたい」とか「人を綺麗にする代わりに自分はボロボロ」といった情報や、美容師の平均年収が低いなどなど。
出典:http://nensyu-labo.com
日本人の平均年収は440万円と言われているので、それよりさらに180万円ほど低い年収です。
確かに高くはない。
それに労働環境も相当過酷です。
なぜなら美容師はどう考えたって美容師なんです。職人なんです。
労働環境とか以前に、職人なら技を身に付けるため練習しなければなりません。
もちろん練習の時間は自分の時間を削って生み出すものです。
その道のプロになる。職人になる。
それはそんなに簡単な事ではないと思うのです。
ピアノやバイオリンの演奏者の方も、幼少の頃から厳しい練習を積み、何万時間もの自分の時間を投資し、何千万円という資金をつぎ込み、ようやく日の目を見る事が出来ます。
それに比べて僕たち美容師は、その道に進むのも練習し始めるのも明らかに遅いです。
18歳から始めたとしても30歳で12年の経験。
10年でようやく1人前と言われる職人の世界で、12年はまだ駆け出しのようなものです。
だからこそどの業種よりもどの世界の職人たちよりも、鍛錬を繰り返さなければ到底追いつく事すら出来ません。
美容師はそういう職業なのです。
だけど、それでも
そんな年収も高くなく、毎日練習の日々。
朝早くから夜遅くまで、休みなく自分のため、お客様のために投資をし続ける。
そんな事はもう誰もが分かっています。
だから今の若い方たちが美容師を目指したがりません。
だけど、それでもその現実を理解した上で、この世界に飛び込んでくる若者たちに、僕はどうしても期待をしてしまいます。
そんな困難な道を自ら選ぶ若者たちには期待しかないです。
今度はどんな才ある人が誕生するんだろうって。
世界に一人だけの美容師
美容師を目指す人が減ったと言いますが、僕は今の状態の方がよっぽど健全だと思っています。
美容師はサラリーマンであってはならないのです。
いつからサロンを選ぶ基準は労働環境になったのでしょう。
サラリーマン美容師になりたくてこの世界に入ったのでしょうか?
それなら普通に一般の会社でサラリーマンやる方が、よほどやり甲斐があるでしょう。
他にいくらでも代わりがいる美容師なんて魅力ないですよね?
あなたでしかダメだという価値ある美容師は、サラリーマン美容師では絶対にないはずです。
これからはこの現実を受け止め、それでも美容師をやりたいって人たちがだけがこの世界に入ってきます。
だからみんな本気です。
収入低くても、休みなくても、それでも美容がやりたいんだ!って人たちです。
強いですよね。
でもそれでいいんです。
それがきっと今後5年先、10年先の明るい美容界に繋がるはずですから。
今日は朝から青学の盛況ぶりを見ながらそんな事を考えていました。
人だかりの青学。定員割れの美容学校。でもそれでいいじゃない。
柳本 剛