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拝啓10年前の自分へ 〜常にかっこよくなりたいと強く思い続けていた〜

2018.5.23

美容室Lilyスタイリスト:木村 賢司

10年前の自分がまさか手紙ではなくインターネット上のブログで自分に向けたメッセージを残すとは思わなかったでしょう。世界は10年後の予想すらできないほど急速に進歩していますね。

 

10年前の僕は小学6年生。家は貧乏でみんなが持っているものは持ってなくて、よく影で侮辱されてるしいじめも受けてるしで大変だけど、相変わらず脳天気で、やけに自信家で、常に面白いこと、面白くできることはないかと模索するような性格だから、いじめがあることは親に言えないけどなんとか数少ない友達と楽しくやり過ごしているね。

 

ただ、僕にはこの時から今も変わらない筋がある。

 

【かっこいい男でありたい】

 

僕の人生のテーマだ。常にかっこよくなりたいと強く思い続けていた。

 

中学では頑張ってスクールカーストの上位に立とうとヤンチャをしたり、まだみんなが知らないようなオシャレを勉強して「かっこいい男」になろうと取り入れるも空ぶったり、結局上位には立てず、むしろ「頑張って上位について行こうとしてるダサいやつ」になって下位で過ごすことになるよ。

 

高校は進学校に進学し、僕の人生を阻害してきた連中は一気に消え去った。高校1年では真面目に勉強をし、成績は上位をキープ。僕の周りにいる仲のいい友達もみんな上位だった。だが、その年に「美容師」という夢に出会い、僕の成績は落胆した。

 

「こんな勉強するくらいなら美容の勉強をしよう。」

 

所詮は進学校。進学させるための教育プログラムなんて、美容師の道を選んだ僕にとっては必要がなかった。そう言い切って親の口を塞ぎ、高校生活は美容に捧げた。

 

部活もせずにバイトをし、新しいスタイリング剤を買い、ヘアアイロンを買い、髪をセットした時に鏡に映る自分が大人びたかのように錯覚して胸が高鳴った。残したバイト代でよく東京に来ては美容の本場を体感しに表参道へと歩を進め、胸を高鳴らせた。

 

学校のある日は朝早起きして時間をかけて入念にスタイリングし、学校で女子たちに褒められることが何よりも嬉しかった。修学旅行先では他校の女の子に連絡先を聞かれ、後輩たちからは駅で囲まれ、僕の目に映る景色は常に鮮やかだった。

 

こうしてスクールカースト上位を経験し、自信が確信へと繋がり、自信こそが僕を動かすということを悟った。

 

「顔がいいから」なんて言われることもあるが、実際そんなことは全くない。この顔でいじめられてきたんだ。この顔でスクールカースト下位に埋もれていたんだ。男のモテるは顔で変わるものではない。結局は内面が外面を上回るかどうかが重要であり、顔が整っているほどそこのハードルは高くなる。

 

 

 

10年前に脅威だった存在が、その後10年経てば塵となる。

 

 

「あぁ、こんなやついたなぁ。忘れてた。」ってね。

 

それに成人式では会場にいる同学年で最も出世したとまで言われるようになる。実際のところ井の中の蛙で全然大したことはないのだけれども、学生の時点で多方面から取材を受けたりしていたから現代の社会を知らない学生の目にはそう映ったのだろう。

 

高校3年になっていよいよ本格的に美容の道が近づいてきて、美容師についてネットサーフィンするもまるで良い情報はなく、【稼げない・休みない・忙しい】の3点張りで焦りを感じた僕はSNSで高校の間に勉強した美容の知識を発信した。

 

これが功を奏し、少しずつ僕を知ってもらえることが増えていった。今までネットを介さずリアルの世界だけで生きてきたので、ネットを通して日本中にちらほらと僕のことを知ってくれている人が増えていくと思うとワクワクした。

 

それでもペースの遅さに焦りを感じ、自分を知ってもらうには「天才的な存在かズバ抜けた馬鹿になる」しか思いつかなかった。もちろん天才的な才能のカケラもない僕は馬鹿を選び、専門学校入学と同時に「天才美容学生」と名乗り、「日本一美容に詳しいです」とか無責任なことを書いた(笑)

 

 

これがヒットし、噂が噂を呼び、良くも悪くも僕の名前が広がるペースが一気に加速する。僕は美容学生を代表する馬鹿になったのだ(笑)

 

街を歩けば美容師から「木村さんですか?」と声をかけられることも。

 

こうしてまた自信が確信となる。形はともあれ、目的としてた「名を広める」ことに少なからず成功した。

 

もちろん全然未熟だし実際に全然馬鹿なんだけれど、やっぱり僕には自信があった。「俺ならやれる。」根拠も何もないのだけれど、この生まれ持った自信があったおかげで行動力は人1倍だった。

 

東京に出ることも反対されたが、「反対したところで俺にはこのためにバイトで貯めた資金があるからいつでも東京に出れるし、唯一求めてる承諾が得られないのなら縁を切って承諾の必要を無くす。」とまで言って自分の意思とやる気を込めてなんとか説得した。というか、押し倒した。生意気な息子で申し訳ない気持ちにもなるが、僕は自分の好きなことで生きていきたい。したいことをして生きていきたいんだ。

 

そうして東京に出て、一匹狼だった僕が組織に入り、ねじ曲がった部分をたくさん直してもらい(笑)

 

気がつけば同年代の稼ぎの3倍は稼げるようになった。21歳の美容師アシスタントとは思えないような生活を手にする。

(なぜこの結果を出せたのか、詳しくはリクエストQJさんからインタビュー記事が後日公開されます。また改めてブログにしてご紹介しますのでよければそちらをご覧ください。)

 

 

だから10年前の自分には「その自信こそが自分を突き動かすし結果にもつながってくるから、いくら馬鹿にされようとダメ出しされようともその自信だけは絶対に失わずに貫いて生きてください。」とメッセージを残して終わろうと思います。

 

Lilyに入社して1番最初に書いた記事

 

春からLilyに入社しました。木村賢司です!

この記事書くのにめちゃくちゃ構成考えて時間かけて工夫したのに…

 

改めて読むとブログセンスの無さに笑えます。(毎日書いてると少しは上達するものだなぁ…。)