世の中を知ることは、世の中に貢献するということ
2016.11.26
たまには違うネタでも書いてみましょうか。
今日はちょっとした経済のお話です。
最近起こった大きな出来事って何でしたっけ?
はい、もちろん皆さんご承知の「トランプ大統領誕生」です。
大統領選当日は、速報が出るたびに市場が敏感に反応し、今年の中ではブレクジット以来の上下動がありました。
ブレクジットって何?って方はこちらをどうぞ。↓
アメリカの選挙速報が時差の関係で、モロに日本市場に影響を与えていた影響で、この日の日経平均株価は一時1000円を超える下落。
終値は5.4%の下落。
クリントン優勢と思い込んでいた市場には、インパクトが大きかったようですね。
為替も大きく円高に振れ、一時101円台前半の高値をつけました。
現在が113円前半なので、たった2週間で12円ほど円安になりました。
その時にドルを買っていた方は大儲けですね!笑
僕はそろそろ円買いに切り替える準備を始めましょうかね。このままドル高を容認するはずもありませんから、いずれは円高になっていくでしょう。
為替と連動するように、大統領選翌日のニューヨーク市場では大きく上昇しました。
その後NYダウは19000ドルを越え、過去史上最高値を更新し続けています。
まあ、まさかここまで上がるとは!って感じですよね。
トランプ政権は、まずは30年ぶりの税制改革に取り組むことにとになります。
この税制改革は、これまで7段階あった税率を、12%、25%、33%の3段階に簡素化することを指します。
得をするのは基本富裕層のみとなるのですが、30年間も変わっていない税制を見直すというのは、実は大変な事件なのです。
この税制改革のより、連邦政府の税収は5兆ドルもの歳入が減ることになります。
日本円でおよそ565兆円。
もはや想像すら叶わない金額ですが、それは政府とて同じです。さすがにこの規模になると政府が傾きかねません。
そこで1度きりの課税を課すことにより、その穴埋めを行うのですが、それが、
現在海外にある利益をアメリカに戻せば10%の税金にするよというもの。
とは言っても、あまりにも不確定要素が強いため、なかなか現実味のある税収とはならないとの見方が強いです。
税収が5兆ドルも減るということは、アメリカの長期金利を押し上げることになりますので、銀行株なんかはまだまだ強いのではないでしょうか。
目線を変えてみると
で、今回の大統領選で僕が1番面白いと思ったのが、両陣営のSNSの活用法。
これが勝負の分かれ目だったのは、もはや言うまでもありません。
世間一般的にはSNSの評価はまだまだのようですし、ある人に言わせれば「SNSなんてほとんどの人は見てないよ!」とまで言っちゃっているようです笑
僕はそれって、正直的外れだと思うし、SNSの威力を全然理解してない。
今回の大統領選では、クリントン陣営は旧来のSNSの活用法でした。
その方法ではクリントン側の人間、すなわち身内同士での応援合戦となったわけです。
そうすると何が起こるかというと、「自分の周りはみんなクリントンを支持しているから、大統領は間違いなくクリントンだ!」という錯覚を生むことになるのです。
右を見ても左を見てもクリントン。
自分の周りはみんなクリントンを応援しているんだから、当選間違い無し!と思ってしまうのも仕方ありませんね。
だからいざトランプが大統領になった時に、デモが起こったり、不正を疑う人が出てくるのです。
だって自分の周りはみんなクリントン支持だから。
確かにこの旧来のSNS活用法でもありちゃありなのですが、大統領選という特殊な環境下では、実はあまり賢い方法ではなかったのですね。
そのことをよく理解し、限られた財源の中で最大限の効果的な方法を生み出した、トランプ陣営はあっぱれというほかないでしょう。
このことからも分かるように、SNSの活用法も時の流れと同じくして、変化を続けています。
果たして今最も必要なSNSの活用法とは?
とは言っても、SNSの活用法は確かに変化していっているかもしれませんが、
その本質や心理は一切変化していないんです。
僕が1番強く言いたいのはココ。
だから上辺だけの方法論や解決案を勉強するのではなく、その裏に潜んでいる真相を解き明かし、本質の理解に努めることが、長い目で見たときに非常に大切なポイントになると僕は感じています。
柳本 剛