カラーに処理剤は必要か?
2012.11.6
今回は美容師さんからのご質問です(-^□^-)♫
少し専門的なお話もしますが、誰が読んでも分かりやすいように書いていきますので、最後までお付き合い下さい☆
質問に答えて頂き、ありがとうございましたm(_ _)m
とても参考になりました♪( ´▽`)
柳本さんの記事はお客様目線で書かれているので、とても分かりやすく、僕もよく柳本さんの言い回しをお借りしてお客様に説明させて頂いてます。
前の記事でも書かれてましたが、美容師にとって当たり前の事はお客様にとっては当たり前じゃなく、それを美容に関して素人のお客様に分かるように説明するのってなかなか難しいんですよね。
時にはそのまま柳本さんのブログを読ませたりもします(悔しいですがこの方法が1番お客様の反応が良いですw)
で、また質問なのですが、カラー時の処理剤についてです。
僕も今ではどっぷりどS信者なので、パーマ時の処理剤は下水の肥やし(とまでは思ってないですがw)ですが、カラー時はどうでしょう?
以前の記事でカラーに対する処理剤の有効性を謳った記事がありましたが(佐々木君の記事です)、その辺りの考えを改めてお聞きしたいです。
因みに僕はヘマチン等、カラーについては処理剤の有効性はあると思ってます。
お客様に対して発信されてるこのブログに、専門的な質問をしてすみません。
しかし、柳本さんのブログを読んでいる美容師もかなりいると思うので、たまに美容師向けの記事や、作品撮り等もされてましたら是非UPして頂けると嬉しいです。
またお時間のある時にお答え頂けたら幸いです。
長文、駄文失礼しましたm(_ _)m
いつも読んで下さり、本当にありがとうございますо(ж>▽<)y ☆
それでは、今日はカラーのお話ですね!
ちなみに佐々木くんの記事とは、これのことです(^^)
↓
『トリートメントカラー』
この記事を読んで頂いた通り、この頃の美容家は「処理剤」にはまっていました♫
処理剤とは?=髪の構成物質である「タンパク質」などを、髪に補給することによって、カラーやパーマの薬の力を効率よく発揮させてあげ、仕上がりの質感などを高める目的で使用するものです(^^)
質問者さんがおっしゃっていた、パーマ時の処理剤は下水の肥やし。
これはどういうことかと言いますと、パーマの時に処理剤なんて使っても、下水に流れていくだけの無駄な物!
下水を肥やすくらいしかできませんよ( ̄∀ ̄)
(って黄色い不発弾の方が言ってましたボソ)
例えば、パーマの時に処理剤を使用するとします。
処理剤を使用したヘアスタイルの仕上がりは、確かにそれなりには良いんですが、結局は元々髪に存在しないものが、一時的に髪に入ってパーマのかかりを、よくしているように「見せている」だけですので、2、3日もすればその処理剤の効果はなくなってきます。
パーマがすぐに落ちるというのは、この処理剤が原因だったりもするのです。
また、処理剤は薬の浸透を、少なからず妨げますので、その分だけパーマの薬を、髪につけておく時間が長くなりますので、実はそれだけ髪に負担をかけていることにもつながっていたのです。
そして、パーマは重力に逆らう、髪に「カールをつける」ものですので、「重さ」というものが致命的になります。
処理剤も結局のところ、「重さ」になるので、パーマのダレに直結します。
そのため、1度髪を素髪にして、薬の力をダイレクトに髪に与えることにより、必要最小限の力しかかけなくて済むため、髪の負担も最小限になります。
さらに皮膜を徹底的に削ぎ落した、「素髪」にパーマをかけていますので、限りなく重さがなく、「髪の毛自身」にダイレクトにパーマをかけていますので、2、3日でパーマがなくなるなんてことがなくなり、非常にダレづらいため、長く健康的にパーマを楽しむことができるのです♪
このため、今までパーマをかける時には、たくさんの種類の処理剤を使用していたのですが、現在ではいかに処理剤を使用しないで、上手く『髪の毛自身』にパーマをかけれるかが焦点になりました。
色んなものを付け加えていったのが、
「処理剤パーマ」
ただ、完全に処理剤が要らなくなった訳でも、邪魔になった訳でもありません。
必要な時には、必要最小限使えばいいのです(^^)
↓
外付けDVDドライヴ
カラーに処理剤は有用か?
確かに質問者さんがおっしゃるように、「ヘマチン」などは有用だと思います!
※ヘマチンとは?=カラー時に、前処理、中間処理、後処理で使用すると、カラーの発色を良くして、髪の中に残る「残留物を除去」する働きがあります。
しかし、ヘマチンを前処理、中間処理で使用する場合、ヘマチンと相性の良いケラチンやCMCが必要になってきます。
なぜかというと、ヘマチン単体ではそこまでの効果を見込むことが出来ないからです。
ヘマチンと一緒にケラチンやCMCを使用することにより、ケラチンを架橋させて、染色率や持続性を良くすることが可能となります。
しかし、パーマ同様カラーにも、ケラチンなどは必要でしょうか?
確かに、パーマと同じく、その瞬間の仕上がりはなかなか目を見張るものがありますが、結局はそれも3、4日の話です。
その3、4日だけでも最高の状態のカラーにしたい!というお客さまの要望があるなら、そのような処理剤を駆使したカラーリングを行えばいいと思います。
結婚式など、その時のポテンシャルをフルに発揮したい時には、必要な技術です。
しかし、ぼくの経験上では、「長い期間美しい状態でいたい」や、「自分でも簡単に再現したい」、「とにかく手入れを楽にしたい」といった方がほとんどです。
そのため、カラーの場合でも極力何もしません(^^)!
極力何もしないということは、お客さまが自宅に帰ってからも、その状態を長く維持する事が、容易に出来る事を意味します☆
そのため、付け足すことを極力避け、取り除くことに全力を注ぎます♫
すなわち、ケラチンやCMCなど、その場しのぎの処理剤は使用せず、髪の中に残っている、アルカリ、過酸化水素の除去に対して、処理剤を使用します☆
ヘマチンを使用する場合でしたら、単体使用を前提としますので、カラーの乳化時の酸化重合の促進と、シャンプー後の「残留物除去」に使用します(^^)
「残留物除去」ということでしたら、パーマや矯正の時に使用するのもありです♫
処理剤を使用し、カラーの染まりを良くした場合、持続性が著しく低下します。
それなら、皮膜を徹底的に取り除いた髪に、ダイレクトにカラー剤を反応させ、カラー剤が持つ力を最大限に発揮してあげた方が、カラーの色持ちが断然良いんですね♫
さらに、そこにアルカリオフ、オキシゼロ、ヘマチンの効果で、出来る限り髪にとってのダメージ原因である、「残留物」を取り除けば、色持ちも、髪の状態も最高の状態に持っていく事が出来ます(^^)
いつも言うように、「シンプルイズベスト」が、最も効果が高いと思います(-^□^-)!
極力足す事をやめて、引く事で効果を出す事に神経を使うようにしています☆
柳本 剛