美容家的ビビリ毛直し
2012.5.28
ビビリ毛。
幾度にもわたるカラーやパーマ、縮毛矯正に加え
ホームカラーを繰り返すことなどにより、
髪がトウモロコシのヒゲみたいになってしまう現象のことです。
今回は美容師がよく練習で使うお人形さんを使って、
ビビリ毛を修復していきたいと思います。
時間があまりなかったので簡単にできるビビリ毛作りのレシピ!
ブリーチをしたお人形さんに縮毛矯正のお薬をつけて、
それをアルミホイルでつつみます。
それをオーブンでチン!
本当に料理みたい(;´▽`A“
またはアルミホイルの上からストレートアイロンでプレスする!
これでもかってぐらいに「ジュ~~~~」ってやる!
そうするとこのぐらいビビる。
要はこの毛を綺麗にしてみよう!ってことなんです♪
で、お人形さんなんでたくさん色々と試しました。
処理剤つけてみたりつけなかったり、お薬かえて時間かえたり、
アイロン前にブローするしないとか。
でも一番はアイロンのやり方!
これで全然結果が違う!!
やっぱり1番イイのは『ラウンドアイロン』!
またの名を『アル中アイロン』と言う!笑
なぜ『アル中アイロン』と呼ばれるかと言うと、
アイロンする時に小刻みに上下に動かしながら、
アイロンをする姿勢がアル中に見えるからだそうです!!笑
薬剤も大切です。
でも薬剤において最も大切なのは
それを扱う美容師の腕と経験!!
いくら優れた薬を使い、その方の髪質にベストマッチしていても、
時間設定や塗り方、塗る時間、塗る箇所を間違えれば、
このようなビビリ毛は一瞬にしてあの世行きです。
そのすぐれた技術と豊富な経験値があってこそ成せる
『技』であると思います。
そしてそれら全てが一致したときにこそ髪質は改善されるのです。
では今回のお薬。
美容師さん向けですが(^^)
PH7
チオグリセリン 1.8%
アルカリ度 0
のシンプルなお薬で、まずは完全に皮膜を落とすため、
DO-Sシャンプーを3回。
その後、D0-Sシャンプーとトリートメントを1:1で混ぜて髪に塗布。
15分。
もう1度シャンプーしてこの状態で完全に乾かします。
乾かした後、上のお薬をビビリ部に塗布。15分置きます。
15分後シャンプー台でよーく流して、
中粘度のアニオン化セルロース(アニセロ)と、
カチオン化セルロース(カチセロ)をつけて、
その上にDO-Sトリートメントをつけます。
それを流さずに綺麗に1パネルごとドライして、
ビビリ部のみ「ツインブラシ」で伸ばします。
その後、160°のアイロンでラウンドアイロン。
特にここからの行程を美容師は
甘く見過ぎるので注意が必要です!!
まずは過酸化水素1.5%をたっぷりと塗布して10分置きます。
10分後、この上からブロム酸をつけて、また10分置きます。
シャンプー台で流して、DO-Sトリートメントを2回つけます。
1回目はよくすすぎ、2回目はサラッとすすぎます。
あとは自然に乾かして完了です!
どうですか?
このぐらいまでは簡単にいきます。
でも絶対に忘れないでほしいのは
「痛んだ髪は治らない」ということ。
だから普段から髪に負担をかけず、
優しくいたわってあげて下さい(*^.^*)♪
そしてこれはあくまでもお人形の実験であり、
実際のお客さまであれば何百回、何千回と、
シャンプーによるダメージや、
紫外線等による予想外のダメージなどがあります。
ですので、やはり実際の髪の状態をしっかりと見極めていく
『判断力』が必要不可欠になります。
現場の美容師さんはこのことを踏まえ、適切な判断と応用力、
そしてたくさんの経験を積みましょう!!
ビビリ毛修復をご覧下さい(^^)!
柳本 剛