ノンシリコンシャンプーVSシリコンシャンプー論争!『序』
2012.11.21
美容室Lilyスタイリスト:自宅での美髪ケア
ヤフーで面白い記事を発見しましたので、みなさんにご紹介したいと思います(-^□^-)
実際のところ、ノンシリコンが良いのか?、それともシリコンが良いのか?
っていうのを、企業や専門家に取材した記事です☆
色んな意味で面白いので、まずはこちらをご覧下さい♫
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薬局やスーパーの店頭を占拠し、ネット上でも話題となっている「ノンシリコンシャンプー」。
髪や地肌にやさしいという宣伝や口コミで人気を集めてブームになっているのに対し、シリコン入りのシャンプーを多数販売している大手メーカーは「シリコン入りでも問題はない」と見解を出して反撃している。
消費者は何を信じてシャンプーを選べばいいのだろうか。
ノンシリコンシャンプーのブームが始まったのは、2~3年前のこと。
当初は、美容室が顧客に販売しているプライベートブランドの高級シャンプーや、頭皮をケアして育毛を支援する男性向けのプレミアシャンプーとしてじわじわと人気が出た。
1本当たりの価格は数千円と非常に高額だった。
その後、薬局やスーパーで購入できる比較的安価な商品が登場したことで全国的なブームとなった。
女性の場合は美しい髪を求める層に、男性の場合は薄毛対策を求める層の心を掴んだ。
ノンシリコンの宣伝はやや過激な場合がある。
従来から販売されているシャンプーの多くはシリコンが配合されており、シリコン配合のシャンプーを“悪者”として扱っている。
「シリコンは地肌の毛穴に詰まる」「シリコンはパーマ・ヘアカラーに悪影響を与える」「シリコンは有効成分の浸透を妨げる」などのトラブルが発生しやすいと指摘し、ノンシリコンは髪や地肌にやさしいと主張するわけだ。
ノンシリコンシャンプーで現在、ヒット商品となっているジャパンゲートウェイの「レヴール」は「1000円以下のノンシリコンシャンプー」をキャッチフレーズとし、ユニセックス向けの「スリーボム」ブランドとともにスーパー、薬局に並んでいる。
同社はホームページで「シリコンは(中略)その後のトリートメントなどの成分の浸透を妨げてしまうこともあります」(スリーボム)、
「ノンシリコンだから美髪成分(保湿成分)が浸透しやすい」(レヴール)と謳っている。
一方で、シリコン入りシャンプーを多数販売している大手メーカーの花王と資生堂は、シリコン入りに問題はないという見解をホームページに掲載。
ノンシリコン派の主張と大きく隔たりがある。
花王は昨年末にシリコンに対する見解を公開した。
「通常の使用方法で、地肌の毛穴のつまりを起すことはなく、成分の浸透を妨げることがないことを確認しています」
「シリコン配合有無によるパーマ・ヘアカラーの効果の違いは見られません」と主張している。
資生堂も同様に、「シリコンが抜け毛やダメージの原因になるという考え方が広まっています。
しかし実際には、シリコンが毛穴に詰まったり、毛髪や地肌に悪影響を及ぼすことはありません」
「シリコン配合のシャンプーとシリコンを配合していないシャンプーでは、どちらも毛髪や地肌に悪い影響を及ぼすことはありません」と記載している。
いったい、どちらの主張が正しいのだろうか。
大手化粧品会社の研究員の経歴を持つ、コスメコンシェルジュの小西さやかさんは「シリコンが髪や頭皮に悪いという論文は見当たりません」という。
むしろ、「シリコンが、髪のダメージによるキューティクルのリフトアップ(剥離)の防止に有効という論文があります」と小西さん。
つまり、データに基づく学術的な世界では、シリコンが悪者であるという学説は今のところ市民権を得ていない。
シリコンを利用するようになって数十年を経てもそうした論文が発表されていない状況からみて、今後も有力な学説となる可能性はあまり期待できない。
ノンシリコンを中心に販売するジャパンゲートウェイに、シリコンが有効成分の浸透を妨げているデータや根拠を問い合わせたところ、「(製造を委託している)OEMメーカーが効能などについては検証しているが、データの開示はできない」と回答するにとどまった。
花王は「シリコンが髪や頭皮に悪影響を与えているという学術論文は見たことがなく、問題はないと考える。
少なくとも自社の製品については、通常の使用方法であれば、毛穴につまりを起すことはないことを確認している」と説明する。
結論として、シリコンが髪や頭皮に悪影響を与えるという説は、今のところ根拠が薄い。
シリコンの有無で商品の優劣は決まらないということだ。
宣伝文句に振り回されないためにも、シリコンの役割を知っておこう。
シリコンは有機化合物の一種。
熱や光に強くて、化学反応しにくいという特徴を持つ。
シャンプーに入れた場合には、洗髪やすすぎの際に髪同士の摩擦を減らすことができるので、いわゆる「髪がきしきしとする感覚」を軽減することができる。
髪が乾いた状態では、髪の表面を滑らかにする機能を持つので、見た目がきれいになり、櫛通しもよくなる。
使い勝手のよい素材として1980年代以降に多くのシャンプーで使用されるようになった。
シャンプーボトルの裏に書かれてある成分表示で「ジメチコン」「シロキサン」「シリカ」などが含まれているものが、シリコン入りシャンプーだ。
一般に洗浄能力の高い成分を配合している場合、脂質を大量に落として髪同士が絡み付いて指通りが悪くなるので、シリコンを配合することが多い。
対して、洗浄能力が低い洗浄成分を配合している場合、脂質がある程度残るのでシリコンを配合しなくても指通りは滑らかだ。
どちらが優れているということはなく、自分の頭皮や毛髪の状態に応じて、適切なシャンプーを使うことが重要だ。
上手なシャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメントの選び方としては、「シリコン、ノンシリコンにとらわれず、仕上がり具合で選ぶのが1つの方法です」と小西さん。
髪が細くてボリュームがない人は、しっかり洗えてハリ、コシがでるものがオススメだ。
逆に髪が多すぎて落ち着けたい人は、髪がまとまりやすい商品を選ぶといい。
また、「育毛効果を期待したいのであれば、医薬部外品などで、育毛成分が入っている商品がオススメです。
髪のダメージが大きい人は、シリコン入りでキューティクルをケアできるトリートメントなどもいいでしょう」。
ノンシリコンを前面に打ち出しているのは中堅や新興企業が多く、シリコン派の大手メーカーのシェアを奪うかたちで成長している。
それだけに、「シリコン派」対「ノンシリコン派」という対立構図で語られがちだが、実は大手もノンシリコンシャンプーを販売している。
花王の「メリットシャンプー」、資生堂の「スーパーマイルド」はともにノンシリコンタイプのロングセラー商品だ。
単にノンシリコンを前面に打ち出していないだけで、品揃えとしては古くから存在しているのだ。
シリコン入り、ノンリシコンという言葉に振り回されず、効能を見て、実際に使いながら、自分に合ったシャンプーを選ぼう。